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私は今まで、眼と全身の関係に興味を持って眼疲労患者さんの治療に当ってきました。普通眼精疲労という言葉を余り学問的に考えると難しくなってしまうので、ここでは、眼の疲労が強く感じられ、運動後の疲れのように休息により完全に快復せず、後に残り易いような状態である事を言い、時には眼部意外にもいろいろな愁訴を含む一つの症候群、例えば白内障、緑内障と言うような一つの疾患 (病気)ではなくて、色々な症状が集まった症候群を指す、と言うことにしましょう。成書に述べられているように眼精疲労とは、眼の調節、屈折機構や斜視性の変化とかアニセイコニア (不等像視) とか、または瞼などの眼部  の影響によるもの、またいろいろな心身症を含む全身の疾患または変化から来ているものなどが寄り集まって普通の程度以上に眼又はその周辺の疲労感などを訴える症状をいうようですが、特に眼の強い疲れを訴えられる患者さんの中、少なくない方たちに、ストレスなどに影響されている心身症的な要素があることも一般に言われています。
眼精疲労を訴える方には全身の検査からはじめますが、それは省略するとして、調節機構だけでなく、眼部全体、特に前眼部の検査をすすめています。眼が乾くので、ドライア イはないかと思われる方がおります。実際に最近はマスコミなどでいろいろ言われるので、この言葉はよく使われており、あたかも相当に普遍的な一つの疾病 (病気)であるかのよう思われるときもあるようですが、それ程誰もがなるというようなものではありません。OA機器を長時間見つめていると、目の瞬きの回数が減って涙の分泌量は一時的に減少してきますし、夏暑い日に海水浴をしたような場合にも減少します。涙の分泌量は、 紙を使って割合簡単に測ることが出来ますが、測って見ると反対に涙が出過ぎている事も多いのです。
もし眼の中が熱いという感じを受けた時、またゴロゴロすると感じられた時は、むしろ前眼部の変化が増えており、角膜周辺の180度付近に無色または黄色の凸状の睡眠がよく見られます。 顔のアトピー性皮膚炎が増えているのと同じように随分類繁に見られるようになりました。コンタクトレンズを作るときは特に注意です。

また。解剖学的眼瞼の形態から来るときもありますし、浮腫(むくみ)による時もあります。時に眼瞼が内反していて毛が(角膜などに刺さっていなくても)前眼部にくっ付いているような場合は相当な不快感を訴えます。また美容的な瞼の手術の結果などもあります。特にコンタクトレンズを調整する時には眼科医とよく相談することをお勧めします。
診療所があれば睫毛の除去等に就いてその処置を依頼されたら良いと思います。さらに常時使用している点眼薬や眼 軟膏等も大いに影響します。コンタクトレンズのソリューションも勿論ですので、私は「目薬は眼を悪くする薬もあると憶えておいて下さい」と患者さんに伝えています。
眼性の眼精疲労を来す原因はこの他にも沢山あります。筋性のものは、斜視によるものを指しますが、程度の軽い斜位の方が多いと言えます。これは両眼視の問題もあり、眼科学的にみても重要で、また不等像視由来のものは原則的にメガネでは解決しません。
一般 に眼精疲労は症状の程度の軽いものに多く、症状が重くなると訴えは減少するように思われます。視力にしても視力低下が軽度の方が疲労感を訴えます。 実際はこれらに心因性の要因が加わった例 が多く見られますので、眼科診療所等での受診をお勧めいたします。